![]() 京都芸術センター舞台芸術賞2009 参加作品 KUNIO06『エンジェルス・イン・アメリカ−第1部 至福千年紀が近づく』 1993年度のトニー賞やピュリツァー賞に輝き、ロンドンのナショナル・シアターが「二十世紀の最も偉大な戯曲10本」のひとつにも選んだトニー・クシュナー作『エンジェルス・イン・アメリカ』。
作=トニー・クシュナー
1985年ニューヨーク。レーガン大統領の時代。 連邦控訴裁判所の書記官ジョーは、法曹界の黒幕ロイ・コーンからワシントンで司法省の仕事をしないかと持ちかけられるが、妻のハーパーは同意しない。 ハーパーは夫への不満から精神安定剤にたより、現実と幻想の世界を行き来している。 ジョーと同じ裁判所のワープロ係、ユダヤ人でゲイのルイスは、恋人のプライアーからエイズであることを告白される。 エイズへの怖れから、ルイスは罪悪感を抱きながらもプライアーのもとを去ってしまう。 その後、ルイスは裁判所のトイレで知り合ったジョーに次第に接近していく。 実は、ジョーも自身の同性愛的嗜好に気付いてはいるが、同性愛を認めないモルモン教の信者である彼は、妻にさえその事実を隠し苦悩しつづけていた。 ロイ・コーンも自身が同性愛者であることを社会的に隠し続けているが、ある日、主治医からエイズであることを宣告される。 一方、病床のプライアーのもとには天使の声が届くようになり−。 ■作=トニー・クシュナー[TONY KUSHNER] 戯曲作家、詩人、小説家。左派の政治活動家。1956年アメリカ、マンハッタン生まれ。ルイジアナのレイク・チャールズで育ち、現在はニューヨークに在住。 コロンビア大学で学士号、ニューヨーク大学でアーツ・シアター・プログラム修士号を取得。 『エンジェルス・イン・アメリカ』の登場人物であるルイスのように、自身もユダヤ系アメリカ人で同性愛者。1985年、戯曲『A Bright Room Called Day(昼という名の明るい部屋)』で劇作家として注目を浴びる。その他、主な代表作に『Slavs!(スラブ人)』、ミュージカル『Caroline, Or Change(キャロラインと引き換えに…)』など。 本年4〜6月には、彼の功績をたたえる演劇祭「トニー・クシュナー・セレブレーション」がアメリカ・ミネソタ州のガスリー・シアターで開催され、注目の新作が公開された。 また、映画『ミュンヘン』(監督:スティーヴン・スピルバーグ)の脚色を担当するなど、その活動は幅広い。 ■演出・美術=杉原邦生[KUNIO SUGIHARA] 1982年東京都生まれ。神奈川県茅ケ崎育ち。京都造形芸術大学大学院 芸術研究科 博士課程 在籍。EXILEファンクラブ“EX FAMILY”会員。 特定の団体に縛られず、様々なユニット/プロジェクトでの演出活動を行っている。人を喰ったような生意気さとポップなバランス感覚を兼ね備えた演出が特長。 2004年、自身が様々な作品を演出する場として、プロデュース公演カンパニー“KUNIO”を立ち上げる。2008年、伊丹市立演劇ホールAI・HALLとの共同製作事業“Take a chance project”アーティストに選出され、同年2月KUNIO03『椅子』(作:E・イヨネスコ)、2009年1月KUNIO05『迷路』(作:F・アラバール)を上演。 歌舞伎上演の新たなカタチを模索するカンパニー“木ノ下歌舞伎”には、2006年5月『yotsuya-kaidan』(作:鶴屋南北)の演出をきっかけに企画にも参加。これまでに3作品を演出。 その他主な演出作品に、2009年4・5月キレなかった14才・りたーんず『14歳の国』(作:宮沢章夫)、2006年6月teuto vol.4『ソーグー』(作:吉澤祐太/振付:芦谷康介)など。 こまばアゴラ劇場主催の舞台芸術フェスティバル〈サミット〉ディレクターに「冬のサミット2008」より就任。任期は2年間。 ■プロデュース公演カンパニー“KUNIO” 杉原邦生が既存の戯曲を中心に様々な作品を演出する場として、2004年に立ち上げる。俳優・スタッフ共に固定メンバーを持たない、プロデュース公演形式のスタイルで活動。 これまでに2004年6月『ペリカン家の人々』(作:ラディゲ)、2006年12月『ニッポン・ウォーズ』(作:川村毅)、2008年2月『椅子』(作:E・イヨネスコ)、2008年10月『百三十二番地の貸家/犬は鎖に繋ぐべからず』(作:岸田國士)、2009年1月『迷路』(作:F・アラバール)を上演。 |